岡山県の倉敷を流れる高梁川の下流域を撮った写真展です。その清らかな流れと豊かな自然は、流域の人々に多大の恩恵をもたらし、美しい景観を写した絵や写真も数多く見られます。しかし、今その流れや自然の傍らに、将来を悲観させるような光景が数多く見られるようになりました。この写真展では、モノクロとデジタル処理したカラープリントを用いて、川のもう一つの素顔を表現してみました。水や緑、そして命さえも枯れる様が、日々行き来する日常の中で多発しているのを、出合うがままに並べてみました。
カメラ:ニコンF4、フィルム:フジクローム・ベルビア、トライX、コンピュータ:パワーマック7500、画像処理:フォトショップ3.0、プリンター:アルプスMD-2000S
この写真展ではカラーをデジタル化してプリントした作品を展示しました。当時はまだ、写真のデジタル化は稀なもので、ごく一部のプロが先駆的に行っているのみでした。一般向きには、コンピュータもプリンタも、写真に適したものがなく、とくにインクジェットのプリンタのいいのがなくて、大変苦労しました。
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