昭和50年ごろ、岡山県の宇野から四国高松への宇高連絡船で撮ったものです。長時間の船旅に飽きてふと甲板に出てみると、たまたま物思いに耽ける男女がいました。このとき二人が何を考え、どのような関係にあり、後々どうなったか、見る人それぞれの心境を反映して、限りなく想像が広がります。
この写真は、昭和50年の岡山県美術展に入選しました。そのころの写真の傾向からして大変意外でしたので、強く印象に残っています。この年の県美術展には2点応募しましたが、落選したのが後に第1回「視点」に入選した「黄昏の詩」でしたから、応募展というのは不可思議なものだと思いました。
カメラ:ニコンF2、フィルム:トライX、ミニコピー(複写)
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